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期間:平成23年4月14日〜17日
場所:福島県郡山市 ビッグパレットふくしま

埼玉県川口市  ハロー薬局川口店
管理薬剤師 佐藤 寿郎

3月中旬、会社の上司にボランティア打診。会社より全面的にバックアップの許可。
3月下旬に埼玉県薬剤師会・薬剤師ボランティアに登録
4月4日に派遣要請があった。改めて可能日程を申請⇒正式派遣要請となる。

当初福島市のパルセ飯坂という施設に派遣予定であったが、出発前日になり派遣先が変更となる。新たに指示された行き先は郡山市のビッグパレットふくしま。情報は少ないが、浜通りからの避難者が2000人前後収容されているようだ。埼玉県薬剤師会に聞いてもその時点での現地の詳しい情報は無し。実際に行って確認してみるしかない。

派遣予定の日程表を見ると、ビッグパレットには私よりも1日早く薬剤師が派遣されているが…なんと女性薬剤師1名のみであった。これは現場は大変なことになっているんじゃないかと思い、朝一で現場に合流できるよう、早朝に埼玉を発つことにした。

朝4時半にさいたま市の自宅を出発。東北自動車道を北上し、一路郡山を目指す。途中睡魔に襲われ30分の休憩。栃木県を越え福島に入ると路面の損傷が目立つようになってきた。緊急補修はしてあるが、ひび割れや段差が酷く乗り心地は最悪だ。

安全運転を心がけ、予定通り8時過ぎにビッグパレットに到着。郡山市内は地震によるダメージは見受けられるものの、通常の市民生活が営まれているように見受けられた。そして駐車場に入ると…避難された方々や支援者が朝の準備に追われている。駐車場はほぼ満車だった。

埼玉県薬剤師会からは『福島県薬剤師会からは現地集合場所等の情報は得られませんでした。実際にビッグパレットに行って探してみてください』との事。施設受付付近にはそれらしい場所が無かったので、更に内部に入ってみると『臨時診療所』の案内表示が。

案内をたどっていくが…施設の廊下や広間は避難者の方々の居住エリアとなっていた。かろうじて世帯ごとにダンボールで仕切られ、床には毛布をひいたのみの状態。寝具はかけ毛布のみ。プライバシーは一切無い。そのすぐ脇が通路になっていて、ひっきりなしに人が通るのだ。避難されている方々の厳しい居住環境は想像を絶する。

一階フロアの最奥部に『臨時診療所』が設置されていた。そこには予定の日程表とは違い先行の埼玉チーム1名と神奈川チームの薬剤師数名、そして福島県内からの応援薬剤師も来ていた。避難者の薬剤師も業務に携わっていた。医薬品も雑然とではあるが揃えられており、通常の診療は何とかこなせる内容の医薬品があった。

自ら富岡町・川内村の避難者でもあるDr.3名が診療を行っている。また市立甲府病院からも医療チームが来ており、協力して外来・施設内巡回の医療を担当していた。看護師さんや保健師さんも避難者の方が多い。応援の方も交え、全力で医療に取り組んでいるのだ。

ご一緒するDr.や看護師・薬剤師に挨拶をすませ、簡単なレクチャーを受けて業務に合流。9時になり外来が始まった。胃腸炎や呼吸器疾患の患者さんが多い。数日前には感染性胃腸炎様の症状を呈した患者が多く、隔離の必要な方もおり外来がごった返したとの事。医療関係者や保健所の衛生管理の徹底で、何とか落ち着いてきている様子だった。

外来調剤は臨時カルテの記載を見ながら行った。限られた薬剤の中での投薬になるので、代替薬の相談や規格・用法の確認など、Dr.の傍らにいて直に話しながらの業務となった。一般外来で用いられる薬が中心だが、一部OTC薬などへの置き換えも相談される。患者の手持ちの薬の判別なども含め、この辺りの業務は調剤薬局に勤務する薬剤師の独断場と言えよう。
外来中も医師からの問い合わせに対し即答を重ねていったので、初めは在庫表や書籍にて薬を確認していたDr.も、全て薬剤師に聞いてくれるようになった。

埼玉チームと神奈川チームの薬剤師合流により人数も充実してきたので、服薬指導にも時間をかけることができるようになった。合流以前は人手が足りず調剤業務で手一杯で、薬を渡して終了だったとの事。手書き薬袋で薬の情報も添付できないので、しっかりと薬を確認しながらの服薬指導が重要であると思われた。

また外来が落ち着いた時間帯には施設内の巡回や保健師と同行しての患者訪問も出来るようになった。避難所での服薬は処方医が変わったり代替薬になっていたりとの不安や、環境の変化などからの服薬コンプライアンス低下があった。各患者さんのヒアリングに時間をかけることにより、薬の理解度を上げ不安感を軽減する効果が期待できると思われる。

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■必要な所持品・あるといいもの■
白衣・名札  黒&赤のサインペン  調剤印・認印  サンダル  
使い慣れた医薬品関係書籍

■不要なもの■
宿泊を確保していただいたので、当初想定していた寝袋・寝具等は不要。
ビッグパレット周辺・宿泊先周辺の飲食店や小売店は通常営業をしているので、予備食料も不要。
医薬品・サプライ品も避難所に備蓄されています。

■最後に■
当施設での支援初期だったこともあり、既存の医療スタッフとの業務確認や神奈川からの支援チームとの調整・県薬への現況報告を積極的に行いました。状況が日々変わっていく中で、現場では全ての業務でフレキシブルな対応が必要でした。
業務は非常にやりがいがあり、自分の持ちうる全スキルを試された印象です。環境的に追い込まれ身体・精神が疲れ果てている患者さん達を目の前にして、薬剤師としてどれだけの事が出来るのか…そしてそれが数日の滞在で何処まで出来たのか。未だに自問自答する日々です。

でも『本当に行ってよかった』と思いました。
色々な患者さんや避難者の方と話し、熱意を持って各地から集まって来た薬剤師やDr.、医療スタッフとの仕事は終日大変に充実したものだったから。
また、施設内では一医療ボランティアですが…施設を出たら一消費者として、少しでも現地の消費活動に貢献しましょう。夕食は是非現地産の美味しいものを。そして留守を守ってくれた家族&薬局スタッフにたっぷりとお土産も。

現地では薬剤師のスキルが大いに役立ちますし、必要とされています。
数日の滞在でも、他では得られないであろう貴重な経験を積むことができます。是非多くの薬剤師の方にボランティア体験をしていただきたいです。

避難された方や患者さんのナマの声を聴いて
ほんのチョッピリ…人生観が変わるかもしれません。

私は、福島から戻って以降…すっかり涙もろくなってしまいましたが。


埼玉チーム&神奈川チーム&郡山チームの皆さんと

埼玉県川口市  ハロー薬局川口店
管理薬剤師 佐藤 寿郎